今年度より学系長を仰せつかりました塚田と申します。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響への対応に追われ、ご挨拶が遅れましたこと、お詫び申し上げます。

 情報ネット・メディアコースでは、前学系長水井潔先生を中心にこれまで構築してきた教育・研究体制を維持し、一層の充実を図ることを目指します。そのためのひとつの方策として、来年度から教育カリキュラムを大幅に改正することを検討しています。第一に、世界的な標準カリキュラムに準拠して情報技術の基礎を体系的に習得できるようにします。第二に、体系的に習得した基礎力をもとに、データサイエンス・人工知能AI・IoT(Internet of Things)・情報セキュリティ・XR(VR/AR/MR)などの進展著しい分野を学び、未来を切りひらくことのできる情報エンジニアの育成を目指します。

 具体的には、コース基幹科目として、「コンピュータアーキテクチャ」「情報理論」「データ構造とアルゴリズム」といった基礎科目と、実践的プログラミング能力を身につけるための「コンピュータプログラミング」に加え、ハードウェアからソフトウェアまでをカバーする演習・実習科目「情報学実験」「ソフトウェア設計」を配置します。また、創造力の根幹をなす数学力の養成をとりわけ重視し、専門基幹・基礎科目である「微分積分学」「線形数学」「数理統計学」の履修を強く推奨していきます。

 さらに、コース発展科目として、“情報工学” “ネットワーク工学” “メディア工学”の3分野とそれらを組み合わせた“情報複合”分野の科目を体系的に設置します。それらの中から、「データ解析応用」「人工知能演習」「IoT基礎」「情報セキュリティ」「メディア工学概論・演習」などの科目を学修し、情報技術の専門性と応用力を磨きます。

 情報技術は今やさまざまな科学技術の根幹を成し私たちの社会を支えています。在校生のみなさん、情報という学問分野の深さ・面白さを味わっていますか?新入生のみなさん、秋学期からの対面授業再開に向けて、しっかりオンライン授業で基礎を固めていますか?そして未来の新入生のみなさん、私たちとともに、情報を体系的に学び、未来を切りひらくエンジニアを目指しませんか?

 

2020年7月16日 情報学系長 塚田恭章